異物TO異物 ロゴ

異物TO異物発フリーペーパー「百学連環」

異物TO異物発フリーペーパー

「百学連環」

異物TO異物では、店内での展示企画についてまとめたフリーペーパーを発行しています。
店主を筆頭に、毎回異なるゲストに寄稿を依頼し、充実したマガジンを目指します。発行は不定期です。
百学連環の試み。百学連環とは、文字通り、百学(ほどの多様な学問)が連関し合う様相を体系的に捉えようとする、知のワークマップ、あるいは知の世界地図、だと言える。明治期に、西洋から有象無象の概念と学問諸学が輸入されるなか、思想家の西周(にしあまね)が、その散らばる断片の諸学問の相互連関を『百学連環』を記した。
私たちは、それを文化全般において試みたい。それは主に、芸術、音楽、映画、学術において試みようとするワークマップになるだろう。それぞれの領野内においても、領野間においても、互いが互いを影響を与えていることを自覚していないことも多い。
私たちは地図を重宝する。地図は、人間には掴み得ない水のような現実を、ひとつかみにする。芸術や音楽、映画でも、「本当に」じかに楽しめる人たちは、ゲームのなかのマップを知っている。幾何学模様や曼陀羅のように、縦横に無尽の相互連関を自分のなかで拵えている。
なんの因果関係もないように思えることが、ふと自分のなかでは、脈絡なく繋がっているような感じがするとき。その結びつきは、人それぞれの経験や感情によって、微細に変わる。そうして百学が連関するように、星座的布置=コンステレーションが生まれてくる。それが知ることの醍醐味だ。
と、大言壮語をしてしまいましたが、私たちはその門前を示すことしかできません、そのほんの些細な欠片を少しずつ積み上げていきます。

百学連環 編集長 倉本一希

展示企画

異物TO異物では、好奇心のアンテナを広げることを目的とし、古書の販売だけではなくテーマ別の選書・展示企画を行います。